夕木春央さんの代表作『十戒』『方舟』を読んだので、そのネタバレ考察記事というか、ネタバレを含まずに感想を書くのが難しいので、ネタバレ宣言。
推理小説のネタバレが書いてありますので、これ以降は、読む可能性がある人は読まないでね!!
あと、この作者と世間の評価に対して否定的な意見を書くので、ファンの方も読まないでね!!!

この夕木春央の推理小説を手に取ったきっかけは、先日の母の通夜の朝にTV番組で『方舟』という小説が大どんでん返しで記憶に残るという紹介されていたのを見て、読んでみたくなったので衝動買い。
母が推理小説好きだったんですよね~私もですが。
ベストセラーの文庫本なのに、なぜかアマゾンでポチって翌日発送でなく、数日後に納品予定となりまして、通夜まで時間があるし、翌日の告別式の日も手持ち無沙汰になるのをオヤジの時に経験していたので・・・
葬祭場の近くの本屋さんで、『十戒』を購入し、先にこちらを読みました。
その『十戒』ですが、私的には何か読みにくいというか、
・あまりにも舞台設定が突拍子もない。
(和歌山県から漁船で行ける範囲の個人の無人島に大量の爆薬が保管されている)
(爆弾テロの可能性が日本では低すぎるのに、そこにありえそうなスイッチボットでの起爆装置とか、なんか異世界感)
・十戒というタイトルなのに、後から指令が何個も追加される
(タイトルの意味なし)
・十戒が説明の長い文章で、何か違和感。
(これが書けそうな登場人物って、あの説明が達者な人だよね~と、人物紹介が終わった時点で絞られる)
・真相トリックが、小説の主人公が加担しないと成立しない。
(ここまで読ませといて、そんなオチ!?なの!!!!)
・真相で明かされた被害者3人組の行動が謎すぎて、謎が晴れた感がない
(さらに、最後に島を爆破するから、色んな意味でよく分からない)
と、読み切るのに3日もかかりました。平たく言うと、『面白くなかった』
亡くなった母が、赤川次郎の三毛猫シリーズとか、内田康夫の名探偵浅見光彦シリーズとか、西村京太郎の電車のやつとか、ほぼほぼ全巻購入していまして、私もそれを全部読んでいたのですが、
明らかにその昔の大御所の推理小説の方が読みやすいし、場面に溶け込む感じで読みだすと読み終わるまで寝れなかったのですがね~。
で、この『十戒』、あとがきに何故か、『方舟』のネタバレが書いてあるので読まないでと書いてあるんですよね・・・。
アマゾンで購入していたので、その文字を読んでから先は読まなかったのですが、もうその時点と、小説の最後に犯人が「私の苗字は旧姓で、男性との縁は薄いんですよね~」みたいなことをほのめかしていて、
これって、『十戒』と『方舟』の真犯人が一緒なのか~。というまさかのネタバレにうっすらと気づき・・・・そうでないことを期待して、『方舟』を読みましたが・・・
『十戒』と『方舟』の真犯人、一緒だよな~
方舟の登場人物で結婚しているのが一組だけ。あ~この嫁さんが真犯人の可能性あるのか~と読んでいたので、結末もそうだよね~と
私にとっては、大どんでん返しは全く無し
というか、これ、「十戒」を私みたいに先に読んでしまった人以外にも、TVとか雑誌とかで、
「この小説の大どんでん返しが凄いです!!」
と触れ回ったら、先に考えてしまいますよね、どういった「どんでん返しが発生するか?」
私は「監視カメラの映像で非常口の扉が埋まっている」は録画かフェイクで、どうせボンベ背負って、ここから脱出するんだよな~とは思ってたし、
2番目の子が殺された理由のスマホ画像は、数年前の出入り口の画像かな~とは思ったし、
3番目の人が殺された理由は、まんまボンベを使うという逆鱗に触れたからだよな~と思ってたしと・・・
ま~それでも、単純に出入り口と非常口のカメラのコードを交換しただけとは気づかなかったし、地震もフェイクかな~と考えたり、そもそも水の浸水の勢いが強まったり、地下施設への発電機とかの搬入を考えると、最初に渡った木橋の峡谷の下に搬入口があるのではと考えていましたが・・・
とまあ、『方舟』の方は、世間の評判通り、夕方から読み始めてこの深夜1時30分に感想を書きたくなるぐらいには面白かったです。
多分、「十戒」を先に読んでなければ、もっと良い評価になっていたとも思います。
ちなみに、「十戒」に関しては、先に「方舟」を読んでいても評価は変わらないというか、さらに悪くなっていたでしょうね。
あまりにも進行のパターンが似てますからね。やたらと物語の説明役が主人公の傍にいて探偵気分でベラベラしゃべっているとかね~。
なので、この2冊を読んだ感想としては、「方舟」はお勧めできるけど「十戒」はお勧めできない。赤川次郎や内田康彦の小説のような安心できる登場人物はいないし、「舞台設定が推理小説の真相のためだけに存在している」というのがどうにもすっきりしない。
地震で転がった大岩が、何年も使ってない大型機械で動かすことが可能とか、なんで無人島に爆発物が大量に保管されているとかね。
その現実的でない状況を、あいまいにしたまま幕引きをしているのが、どうにもスッキリしない。
なんだろうね、アメリカのTVドラマですな。飛行機が墜落して流れ着いた無人島に恐竜がいました系の話。殺人事件よりも、どうしてその地下施設があったのか、なんで日本に爆弾テロ犯がいて、何がターゲットだったのか、そっちのほうが気になるというかw
とまあ、夕木春央さんの推理小説である『方舟』はお勧めしますが、「十戒」は微妙だったので、私はこの方の小説はもう買わないだろうな~という記事です。
実家に帰って、母さんの本棚を片付けるときに、まだ読んでない小説が沢山あるので、何冊か読ませてもらうかな~。というか箱に入れて持ち帰るかな~。


コメント
おはよございます
仕事が暇すぎる製造業経営者です ^^;
記事の内容とは無関係なのですがw
コン太郎さんの記事は
意識的にきれいに書いているので
読みやすいですよね
太字や赤字だけでなく
表っぽい括りや
色付きアンダーバーなど
僕は特に拘りなくムラゴンブログを使っていますが
汎用ブログでもそういった
見た目の工夫の自由度が高いといいのにな~
と思いますね
まあ、話に興味がなければ
見た目がきれいでも読んでもらえないし
僕も読まないんですがw
ほぼ必ず写真も挿入されていて
ブログの書き方としてはパーフェクトですね~ ^^
・
そう言えば、適度に行間が空いていて見やすいのですが
それは昨今、僕は極度に老眼が進み
なおさら隙間がないと見にくくて ^^;
そう言う意味で僕も書くときは自然と改行をいっぱい入れてしまうのですが、昔いつだったかに、改行が多くて読みづらいと言われたことがありw そうか~、目がいい人はこういう風にずら~っと書いていても、そっちの方が本みたいで? 読みやすいという人もいるんだな~と学びました。でも僕自身がもうこれを書いていて読みづらくて仕方ないのでw
やっぱり改行して書きますわ ^^;
行間がいい感じに空くのは、このブログのシステム的なものですね。
最初の頃は、やたらと行間が空いて、気になったのですが、
だらだらと長文を今まで書いていたんだよな~とも思うキッカケにもなりましたw
何せ世間一般、タイパ重視とやらで、短いのが正義ですし。
私は長文を書くのが大好きなので、せめて大事?一番言いたいこと?を
色変えたり、アンダーバー引いたりして、
斜め読みに対応しておこうかな~とw
ちなみに今回の記事を1行で書くと、
『夕木春央さんは一発屋の小説家と感じました。』
こうやって書くと、なんか凄い酷いことを書いている罪悪を感じるので、
あ~でもない、こ~でもないと長々と書いてしまうんですよね~。
前も書いたことありますが、私はえすさんの記事、普通に楽しく読んでいますよ~。
ジョギングネタは斜め読みですが、たまの長文好きです。
いつかやりたい事をやらないのは、もともとやりたいと思ってない。
まさにその通りと読んでいましたわ。
母に親孝行しないといけなかったな~と思っているときに読んだので、
少々喝を入れられた気分でしたが^^;